ドイツの大晦日の楽しみ 新年の占いや花火、ラッキーアイテム

クリスマスマーケットも終わり、いよいよ今年も最期、大晦日。ドイツでは日本ほど年末年始は重要視しません。お休みも1月1日だけで、2日から仕事が始まる人も多いです。

そんなドイツの年末ですが、ドイツらしい大晦日(Silvesterジルベスタ―)の過ごし方をご紹介します。

Feuerzangenbowle(フォイヤーツァンゲンボウレ)

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Von Kore Nordmann (Kore) – Selbst fotografiert, CC BY-SA 4.0, Link

シナモンやクローブオレンジピールなどのスパイスと一緒に温めた赤ワインに、ラム酒をたっぷり浸み込ませた砂糖の塊を乗せ、火をつけて溶かします。グリューワインの仲間ですが、ラム酒の風味が加わり格段に美味しい!途中でラム酒を何回も注ぎ、なるべく炎を高くすると盛り上がるんだとか!

昔から飲まれていましたが、特に人気に火をつけたのが、1944年に公開されたDie Feuerzangenbowleという映画。年配の男性がフォイヤーツァンゲンボウレを飲みながら、青春時代を振り返るという物語です。そう聞くと、なんだかしんみりした話かな?と思うかもしれませんが、恋愛コメディー映画。とても有名です。

年末に限らず、クリスマスシーズンを通して飲まれますが、大晦日に人が集まったときは、フォイヤーツァンゲンボウレをして楽しむ人が多いです。11月ごろから、スーパーでも専用の円錐型をした大きな砂糖の塊が売られるようになります。

大きさもあるし、我が家ではちょっと。。。とお思いのアナタ!お1人様用フォイヤーツァンゲンボウレもありますよ!角砂糖でいいので、お手軽です♪

ラム酒は、54度以上の高アルコール濃度のものを必ず使ってくださいね。

Bleigießen(ブライギーセン)

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Von Micha L. Rieser, Attribution, Link

幸せのシンボル、ブタやきのこなどの形を模った鉛を、ろうそくで炙って溶かし、水の中に入れその形をみて新年の幸運を占います。出来た形がどのような意味をもつのか、キットの中にもありますし、インターネットでも調べられます。なんだか、楽しい占いですね!

ただ、注意が必要なのがこの鉛。重金属で人体に有毒です。炙るのに使ったスプーンや、煙の中に微量に残る鉛にも要注意。2018年には、ついに鉛をつかったブライギーセンの販売が中止になってしまいました。代用として売られているのが、錫(すず)。しかし、溶ける温度の違いなどから、鉛とは同じようには難しいようです。

Feuerwerk(フォイヤーヴェルク)

ドイツの新年へのカウントダウンに欠かせないのが、フォイヤーヴェルグ。そう、花火です。

実は音のする打ち上げ花火は、戦時中を彷彿とさせるという理由でドイツでは禁止されているのですが、大晦日と元旦だけは解禁。デパートやスーパーでも一般家庭向けに打ち上げ花火が売られます。

近所の公園でもキャーキャー言いながら爆音のする花火に興じる姿がよく見られます。

より刺激的にしたい若者たちは、フランクフルトではマイン川周辺へ!川沿いではより過激な花火が繰り広げられます。とっても危険なので、近寄らないほうが無難です。

そして年明けには、火傷の患者が増えるんだとか。フランクフルト大学病院にも、救急には羽目を外しすぎた若者が治療にやってきます。

かつて救急当番をしていたとき、年末年始は餅を詰まらせた老人や子供、節分の時期には豆を誤飲した子供が受診し、そんな季節だなぁと感じたものです。それぞれの国の、影の風物詩ですね 😆 

【番外編】新年に贈られるラッキーアイテム

ドイツでラッキーアイテムとされるモチーフを、新年にかけて贈りあう習慣があります。置物だったり、マジパンで出来たお菓子だったり、年末年始には様々なラッキーアイテムが売られます。

大切な人に、新年も幸せであってほしいとの願いが込められています。

Glücksschwein 幸運のブタ

ゲルマン人にとって、古来からイノシシは聖なる動物でした。 北欧神話に出てくる豊穣の神Frey(フレイ)も常にイノシシと共に描かれました。そのうち、イノシシから派生して、ブタも繁殖力と強さの象徴とみなされるようになり、現在では幸運のブタは繁栄と富の兆候とされています。

Vierblättriges Kleeblatt 四葉のクローバー

日本でもお馴染みの四葉のクローバー。ヨーロッパでも古くからラッキーアイテムとして知られてきました。

元となった伝説は次のとおり。旧約聖書によると、禁断の実を食べたアダムとイブが楽園から追放されたとき、神様が楽園の思い出としてイブに四葉のクローバーを持たせたのだとか。四葉のクローバーは神様からの贈り物。楽園の力が秘められていると言われています。

また、旅行に出かける際、四葉のクローバーを衣服に縫い付けると、悪霊から身を守るとも言われています。

Fliegenpilz きのこ(ベニテングダケ)

赤地に白のドットが特徴的なベニテングダケ。可愛らしい見た目ですが、毒キノコで食べられません。なぜこのキノコがラッキーアイテムなのか?実は由来ははっきりとは解っていないそうです。

一説によると、その毒成分による幻覚が魔法や不思議な力と関連付けられたのでは?とのこと。

馬蹄

古来から馬は強さと権力の象徴で、高貴で貴重な動物とされてきました。ローマ時代以降、馬蹄は貴重な馬を護ることから、ラッキーアイテムとなりました。

昔は船旅の安全を祈願するために、船のマストに取り付けらたとのこと。また、家の扉に取り付ければ、その家を悪霊から守るとも言われています。悪霊が家に入ろうとすると、扉の上に掛けられた馬蹄が悪霊の頭の上に落ちるんですって 😈 

MarienKafer てんとう虫

MarienKaferとは、ドイツ語でマリア様のカブトムシという意味。てんとう虫は害虫から農作物を守る益虫として、聖母マリアから贈られたと伝えられています。背面の7つドットは、聖母マリアの7つの美徳を現すそうです。

また、てんとう虫は子供たちを病気から守ったり、病気を治す力があると信じられており、振り払ったり殺したりしてはいけないと言われています。

Schornsteinfeger 煙突掃除人

ドイツの冬はとても厳しく、その昔まだ暖房を暖炉に頼っていたころ、煙突が詰まり暖炉が使えなくなるとそれは大変なことでした。また、煙突に溜まったすすは火事の原因ともなりました。

煙突掃除人は、煙突を掃除することで家族の幸せを守っています。今日では煙突掃除人を見かける機会は滅多にありませんが、煙突掃除人を見かけたり、彼らの黄金のボタン(あるいはジャケット)に触れると幸運をもたらすと言われています。

 

最後に、

皆さまにとって、新年も良いお年でありますように!!




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